呼吸器外科の麻酔:気管支鏡のお勉強

2020年4月30日 0 投稿者: freeanesth

呼吸器外科の麻酔、めんどくさいですよね。

私はあんまり好きじゃないです笑

大学病院にいたときにあまりに状態の悪い呼吸器外科手術が多すぎたせいかもしれません。。よそで断られたようなボロボロの肺癌患者ばかり麻酔したもんで、呼吸器外科は必ずCV入れるもんだと最初は思ってました。患者のもともとの状態が悪いので分離肺換気したときに完璧な麻酔していてもSpO2がだんだん下がってきて、ジャクソンリース付けたりしまいにはジェットベンチレーションするはめになったり。。

初めて外の病院で肺の手術に入ったときはあまりに維持が楽勝でびっくりした記憶があります。

ただし、ダブルルーメンチューブ、ブロッカーカテーテルは術中に位置がずれて換気不良、酸素化不良、術野の肺膨張などときどきイヤーな気持ちになるイベントが発生します。その際には気管支鏡で位置を確認したり誘導したりが必要になります。

おまけに術者から切除部位確認のために術中気管支鏡を要求されたり。

ダブルルーメンチューブの位置確認程度しか気管支鏡を使わず気管支の解剖をないがしろにしているとトラブルシューティングに手間取ったり、術者に正確に場所を伝えられなかったりしてとっても寒い雰囲気になります。

かくいう私も若いころは気管支の解剖がいい加減だったために、外勤先でダメ出しをくらうという悲しい思いをしたことがあります。。

悲しかったので色々勉強したんですが、大概の本は読んでもさっぱりわかりませんでした。よくイラストなんかで描かれてるのありますけど、あれで覚えられたら天才です(笑)。絶対わかんないと思います。

しかたないのでお得意の現場力で予習してから実際のぞいてみるということを行っていましたが特に誰も教えてくれない環境だったため非常に苦労しました。

しかし時代は変わり、動画だったりいい書籍が出版されたりでずいぶん勉強しやすくなりました。そこで今回は気管支鏡に全く自信がない麻酔科医が独学で気管支鏡マスターになるための素材を紹介します。

まずは書籍。

気管支鏡入門マニュアル

解剖の連続写真と気管支体操。これで基本は完璧です。

続いて、肺外科手術の麻酔

ダブルルーメンチューブのトラブルあるあるが書いてあるので勉強になります。肺の麻酔だけでこんなにちゃんと書いてた本は昔はなかった。。そして、この本の中で紹介されてるサイトがかなり秀逸です。

virtual bronchoscopy simulation

実際に進めていく動きが見えて何度でもイメージトレーニングができるので基礎知識とのすり合わせに使えます。

youtubeにもいい動画はあります。

ブロンコ体操もyoutubeあります。解説付き。いい時代になったもんです笑

ここまで紹介した素材で勉強すれば、もはや術中気管支鏡など何も恐れる必要はありません。

ただし、術中は出血や分泌物などで条件が滅茶苦茶悪くなったりします。さらに側臥位なのでイメージが90度ずれたりします。そのため、自分も90度回転して仰臥位の患者にファイバー入れてるつもりで見るのがいいでしょう。